なるべく抜かない矯正治療
なるべく抜かない矯正治療
- 歯並びが悪くて虫歯になりやすい
- 抜歯をしないと矯正できないといわれた
- 上下の歯がしっかり咬み合っていない
歯並びが悪いと咬み合わせが悪くなり、虫歯や歯周病、顎関節症など、お口の中で様々なトラブルが起きます。顎もズレやすくなり、それが原因で全身に悪い影響を与えます。矯正治療で歯並びを矯正すると、虫歯や歯周病、顎関節症などのリスクは軽減します。このとき歯の移動するスペースを確保するために、抜歯が必要な場合があります。その際、抜歯をする主な歯は前歯から四番目にあたる第一小臼歯です。
すべての歯には、全身の健康を支える役割があります
第一小臼歯の役割りは、下顎のズレを防ぐストッパー
これまで、第一小臼歯を抜いても咀嚼運動には影響しないと考えられていました。しかし、小臼歯は犬歯とともに顎の側方へのズレをコントロールする要であり、第一小臼歯には下顎の後方へのズレを防ぐ重要な役割があります。
大切なストッパーを抜いてしまうと、下顎が後方や側方にズレて咀嚼運動が悪くなり、頭痛や肩こりなどの不定愁訴、不眠やうつ症状などの脳関連の症状に悩まされることになるのです。また、歯列弓(歯が並ぶカーブ)も小さくなってしっかり咬めなくなり、上下の歯が咬み合うことによる顎のズレを防ぐ役割を果たせなくなってしまいます。
<第一小臼歯を抜いた後に現れやすい症状>
- 下顎がズレやすくなる
- 咀嚼運動が異常になる
- 頭痛、肩こり、腰痛などの身体が不調になりやすい
- 不眠、うつ症状などの脳関連の症状が起きやすい
咬み合わせ治療で非抜歯矯正を可能にする
親知らずを除き、人間の歯は28本あり、1本1本の歯はそれぞれの役割があります。1本でも失うと身体に悪い影響を与えるので、お口と全身の健康を維持するにはすべての歯が必要です。
当院では、丸山咬合医療の理念に基づいた全身の健康を考えた抜かない矯正治療を実践しています。矯正治療を始める前に、咬み合わせ治療で下顎のズレを本来の位置に戻してから矯正します。正しい位置とは、顔の中心ではなく立位における重心バランスが取れた位置です。咬み合わせ治療を取り入れることで、当院では10年以上も抜歯矯正をしていません。非抜歯矯正をご希望の方は、当院までご相談ください。
矯正治療で歯を抜かない3つの理由
【その1】第一小臼歯が歯を固定しているから
直立二足歩行をする人間にとって、顎は身体バランスを取るバランサーとしての役割を担っています。下顎は頭蓋骨から筋肉でぶら下がっているだけなので不安定です。歯並びの乱れや悪い姿勢、日常生活の癖があると、咬み合わせが悪くなり下顎がズレやすくなりますが、第一小臼歯がストッパーになってズレやふらつきを防ぎます。歯の本数が減れば減るほど顎がズレやすくなり、結果として全身の健康に悪い影響を与えることになるのです。
【その2】咬み合わせ治療で筋肉バランスを整えるから
矯正治療を始める前に咬み合わせ治療で顎のズレを是正するので、抜歯をする必要がなくなりました。顔の筋肉(外からの力)と舌の筋肉(内側からの力)が硬直していると、力のバランスが悪くなり歯を正しく並べるスペース(ニュートラルゾーン)を確保できなくなってしまいます。
咬み合わせ治療で顎の位置を是正すると筋肉の硬直がなくなり、さらに左右のバランスが取れて歯が正しく並ぶスペース(ニュートラルゾーン)が確保できます。また、上下の顎の前後的な位置関係もよくなるので、歯を抜かなくても上下の歯が咬み合う状態になります。
【その3】1本たりとも不要な歯はない
人間の歯は28本あり、どれ一つとして必要ない歯はありません。例え1本でも失ってしまうと、お口の中の機能が衰えるだけでなく全身に悪い影響を与える恐れがあります。
オリジナル装置を使った後戻りの少ない矯正
小児矯正では、FKO装置(エフカーオー)に改良を加えた矯正装置を使用して治療します。これは院長が考案した当院オリジナル装置で、顎を広げながら歯並びを矯正する装置です。お口周辺の筋肉の力や咬む力を利用した取り外し式の機能的矯正装置で、無理な力を加えず顎の大きさを成長方向にコントロールします。
骨と舌、お口周りの筋肉を一緒に変化させるので歯が顎のラインにきれいに並び、後戻りもほとんどありません。装着したまま就寝し翌朝は外せるので日常生活に支障がなく、繊細なお子さんも安心して治療を受けていただけます。
成人矯正と後戻りについて
矯正をすれば一生きれいな歯並びをキープできると思っている方が多いようですが、矯正治療は物理的な力で歯を動かすのでその力がなくなれば(矯正装置を外せば)再び内外からの筋圧のバランスの取れた位置に移動をします(後戻り)。お子さんの矯正は成長を利用して顎を広げながら歯を動すので後戻りの心配はありません。しかし、大人になるとすでに成長が止まっているので、顎を広げられず後戻りは避けられません。そこで、保定装置を装着して後戻りを防ぐ必要があります。
当院の矯正治療は、最初に咬み合わせ治療を行い、筋肉の硬直を取り・左右バランスを整えるので、成人でも後戻りの少ない治療です。それは、咬み合わせ治療で下顎のズレを是正し、舌や唇、頬の筋肉バランスを整えてから矯正するからです。治療後は、より安定した状態を保てます。治療後は、取り外せるリテーナーを装着するだけでよく、より安定した状態を保てます。